コロナショック

いまは世界中がコロナショックで振り回されている、疫病と人類との関係はおよそ人類誕生のその時から永遠に続いている課題である、私たち人類は互いに盛んに交流することで文化を創造し、この地球上で絶大なる権力を以って君臨しているが、ウイルスにしてみれば、「すこしばかり繁栄しているからと言って、人間さんよ、そんなに威張るな」というところ、「疫病という形で我々ウイルスはあなた方を壊滅できるんですよ」と言いたいところ。問題は、人間の行う交流活動が活発になればなるほどウイルス達は一層元気で活躍の場を広げ、人間に致命的な攻撃をしてくる、ということ。かつて、ジンギスカンがヨーロッパまで自らの領土を広げた時、大疫病がはやった、かつて、スペイン・ポルトガルが大航海時代と称して、南北アメリカ大陸や新大陸に侵入した時も、大疫病がはやった。十五世紀のヨーロッパが中世の呪縛から抜け出し、活発に各国間の交流を推し進め始めた時も、ペストという名の疫病がはやって、三分の一の人口が死亡したという歴史的事実。さて、現代社会の目覚ましい産業発展のおかげで大交流社会を迎え、だれもがジェット機で自由に世界中を観光する時代になって、いままた、新型コロナウイルスによって、人類は振り回されている。しかし、やがて人類はこのウイルスに対抗する薬剤を開発し、難を乗り越えるだろう、その時には、人々は、交流の仕方について考えを改め、人と人との直接交流でなく、ロボットを使用しての交流をするようになるかもしれない、そして、その一方で、私たち人間は、もっと自然に親しみ、もっと、人と人とが心から触れ合える交流をするように傾くのだろう。