70years

70歳代からようやく頑張り、日が当たるようになった歴史上の人物として、奈良時代の僧侶・行基、鎌倉時代の僧侶・親鸞、そして、江戸末期の浮世絵師・北斎がいる。行基は先師である道昭の跡を継いで。40代、50代の頃は、いろいろな地域で、橋を架けたり、土木工事をしたりしていた、70代になり、東大寺大仏建立の任務を拝命することで、活躍した。親鸞は30代で流罪、40代50代は関東での苦しい布教活動をし、70代になり京都に戻って、「教行信証」を完成させることで、自らの死後に於いて弟子たちの支柱となる礎を創った。北斎は、73歳にして「富嶽三十六景」を完成させる、その前文にはこう書いた『私は9歳から画業に勤しんできたが、40代50代まではろくなものをのこせなかった、70代でようやく満足できる段階までにたどり着いたかもしれない、80代90代も努力し、百歳になるころには、ましな作品のこせるだろう、」と。