図らずも、モーツアルトに凝っている、といっても、もちろんその作品の全曲をむさぼり聴いている、というのではなく、彼の著名な作品集を繰り返して聴いているだけのこと。交響曲25番や40番がとくにお気に入り。仕事に向かう途中にその曲を聴いて、マインドコントロールに役立てている。30才半ばで命を終えており、しかも、はちゃめちゃな生活を送っていた彼がこれほどの作品を遺したということは奇跡である、という研究者の意見に私も同調する。そう考えると、つい、アルチュール・ランボーのことが浮かぶ、20歳で詩作を放り出し、アフリカを旅して30才半ばで命落とした彼。彼が遺した作品は量こそは少ないが、その中身たるや、いまだ誰もその深遠にまで到達し、それを理解しえていないのではないだろうか。