酒のこと

今月は私的なことをひとつ、私は至って酒が好き。仲間との飲食の席ではビールを飲むのは、ほどほどにして、日本酒やワイン、ウイスキーなどを料理に合わせて飲んでいる。昨今の健康志向ブームで、やれ日本酒がよくないとか、洋酒がよくないとか、焼酎が体にいいとか、いろいろと講釈はあるが、私はいまのところ、一向にそのようなことは気にしていない。仕事が片付いた黄昏時ともなればウイスキーやジン、グラッパなどをちびちびと舐めるように飲むのが好きである。中世イスラムの大詩人・オマールハイヤームの酒を賛美する詩が好きだ、「私が死んだら、その墓に酒を注げ」と謡う詩が。そして、我が国の「万葉集」にも山上憶良が作った酒を賛美する和歌が多数ある、「酒に聖(ひじり)という名を負わす古(いにしえ)の大き聖(ひじり)の言の葉よろし」